テクニック編第5章② ササクレで「こする」!?
この章では
なぜ、縦一閃(縦ドリブル)の加速には
【こする】ようなタッチが理想なのか
を徹底的に解析します。
前回も紹介したペイントのスロー映像をもう一度見てみましょう。
スロー映像の通り、ボールを押すというよりも
ボールの正面をササクレでこすり上げています。
解析の結果、それが1番縦一閃(縦ドリブル)に適していることが分かりました。
なぜ1番縦一閃に適しているのかー
まずボールを蹴る前のフォームを考えましょう。
縦一閃の直前、足は下の図のように置かれます。
右足はササクレタッチでボール運び
左足は軸足リード状態にあります。
ではここで問題です。
ササクレタッチで一気に縦一閃(縦ドリブル)したとき、
次の一歩はどこに着地するのが理想でしょうか?
大切なのは99%抜ける=DFに触られない位置かどうか。
そこで「DFが思い切り足を伸ばしてもギリギリ届かない距離」を今一度考えてみましょう。
すると、次の一歩は下の図のように「DFが思い切り足を伸ばしてもギリギリ届かない距離」の外側が理想的であると分かるはずです。
DFが出してくる足をかわしながら走っていくイメージですね。
矢印に示すように、足は弧を描きながら着地に向かいますが、このとき
より走りやすいようにつま先を前に向けて着地します。
ここでポイントになるのが、「こする」動作。
ただ何となくつま先を前に向けて着地するんじゃなくて、
ボールタッチの瞬間足首を内側にスナップして、わざと「こする」んです。
↓↓ボールタッチの瞬間スナップでこすってますよね!
アニメーションだと下のような感じです。
わざと「こする」一番の理由は
ボールタッチに走りを邪魔させない
ようにすることです。
走りにボールタッチを組み込みたい。
でも結局ボールタッチってつまづく段差のようなもので、
「引っ掛かり」=抵抗
でしかないんです。
だから
抵抗に負けないように、足首スナップします。
スナップの力でボールの「引っ掛かり」を吹き飛ばすというか。
引っ掛かりがなくなれば、走る動作が滑らかになり、スピードも上がります。
ちょっと遠回りでしたが、これが冒頭に出した
なぜ【こする】ようなタッチが理想なのか
という問いに対する答えです。一言で示すなら
足首をスナップさせて「こする」ボールタッチをすることで、滑らかに加速しながらDFの届かない場所へ着地できるから
ということです。
ちなみに、スナップでこすることに集中しすぎてしまうと、下のアニメーションのようにボールが斜め方向に飛んでいってDFに奪われてしまうことも。
スナップに集中するあまり足が前に振り出せないこともあるので、
あくまで、タッチの瞬間かその直前にスナップする
というイメージを大切にしましょう。
踏み出して → ボールタッチ&スナップ → より前に着地
の流れです。
次回は、この「こする」タッチによって掛けられたスピンで
自分よりにボール3個分ほど戻ってくる!
驚異のドリブル「ササクレブーメラン」
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